住友電気工業はレーザーのパルス幅をナノ秒(ナノは10億分の1)領域からピコ秒(ピコは1兆分の1)領域まで圧縮することにより熱影響を抑えて微 細加工する技術を開発した。薄膜太陽電池の加工など、従来のパルス幅帯域では難しかった表面改質などへの応用が期待できる。同パルス帯を搭載したレーザー 加工装置の採用を提案する。
1ナノ秒から20ナノ秒までの「標準モード」と、60ピコ秒から1ナノ秒まで可変できる「短パルスモード」を用意した。ナノ秒からピコ秒までのパルス幅を設定することで、薄膜太陽電池の「導電層」への加工を可能にした。
薄膜太陽電池は、一層目に「導電層」があり、二層目に太陽光の光を吸収して電力に変える「吸収層」、三層目に「電極」の三層構造があり、この下にガラスが置かれる形で構成される。
ガラスに付着したモリブデン膜を、ナノ秒領域による従来のパルス幅のレーザー照射で取り除くと、熱の影響によりモリブデン膜が剥がれたりひび割れが生じたりするなどの課題があった。
多様な用途への加工に対応することで、製造設備にかかるコストの削減につながる。同社は薄膜太陽電池の二層目にあたる吸収層や三層目にあたる電極への加工にもめどを付けており、2012年1月には公開したい考え。
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