2012年5月25日星期五

放射線遮へいシート増産へ 日本タングステン基山工場



日本タングステン(福 岡市)は、基山工場(三養基郡基山町園部)のタングステンシート生産能力増強を進める。現在の最大月産容量を5トンから10トンに倍加する。タングステン シートは放射線遮へい性能が高いのが特徴。今後、原子力発電所の安全基準の見直しに伴う需要や、放射線医療など用途の広がりに備える。
 タングステンシー トは、レアメタルであるタングステンの粉末と樹脂を混ぜて成形したシート。同社製品の標準の厚さは1~3ミリ。鉛と同等以上の比重と密度があり、放射線遮 へい性能を持つ。厚さ3ミリの場合、約20%の放射線を遮るという。さらに、柔らかく普通の刃物でも切れるため、曲面や複雑な形の個所にも敷ける。鉛に比 べて環境負荷も低い。
 基山工場への想定投資額は4千万円前後。生産体制の見直しで効率を上げた上、現行の1ラインを2ラインに増やす。新態勢での生産開始のめどは9月としている。
 増強の検討は3月初旬から始まっていた。その後の、東京電力福島第1原発事故で作業員の防護服用や、事故処理に当たる車両航空機用などとして、企業や公的機関などから注文が殺到。3月はフル生産で対応し、現在は落ち着いてきた。
 今後も、放射線への関心の高まりや原発の安全基準見直しに伴って予想される安全確認の厳密化、放射線医療へも用途が広がることを見越して計画を具体化させた。
 同社はタングステンなどレアメタルを用いた素材や部品、超硬工具などのメーカー。東証2部、福証上場で、今年3月期の連結売上高は118億600万円。

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